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能登半島地震に対する建設業の対応
真柄建設株式会社 代表取締役社長
真柄 卓司

発災翌日、1月2日の早朝に石川県より被災地の道路啓開(道を切り開く)について出動要請が出されました。災害派遣は自己完結が原則なので、人員及び重機の手配と共に、ブルーシートなどの資材や、食料・重機の燃料等を用意し、同日の11時には金沢を出発、被災地に向かいました。

我々は孤立していた輪島へのルートを確保するため、国道249号線を門前に向けて北上していったのですが、道中、土砂の崩壊や道路の段差等により、車両の通行が出来ず、その都度、重機を運搬するトレーラーより重機を下ろし、道を作りながら前進していきました。

また悪路に苦戦する消防や救急など緊急車両の渋滞にも巻き込まれ、出発から12時間後の23時頃、目的地の数キロ手前まで辿りつきましたが、そこで大規模な道の崩落があり、本ルートからの輪島入りは断念、穴水から北上するルートの確保に移行します。

この様な緊急時の災害派遣は石川県と石川県建設業協会との災害協定に基づき行われるため、当社も所属する石川県建設業協会としても1月2日に災害対策本部を立ち上げ、我々先遣隊の状況を鑑み、様々な対策を立てながら1月3日には本格的に啓開活動に入りました。

余震が続く中、災害が発生した現場での作業、そして車中泊など、派遣した社員や作業員の体力を考えると3日間が限度と判断し、金沢以南の建設会社約120社がローテーションを組み、常時20 〜30班(1班:重機1台に作業員3〜4名)が、現在も災害復旧に尽力しています。

また同協会では、被災者に対する住宅確保のために県営住宅における空き部屋の改修(300室)や建物の応急診断及び応急処置など、被災地の一日も早い復興のためにこれからも被災地支援を継続して行ってまいります。

米山奨学生チョウナンさん送別会(兼 国際社会・財団・米山委員会)

4月4日(木)、野町のレストラン「ゼルコバール」にて松崎会長・吉田委員長はじめ11名が参加して米山奨学生チョウナンさんの送別会(兼委員会)が開催されました。

吉田委員長からの委員会活動報告の後、松崎会長の挨拶・乾杯で会食がスタート。隠れ家レストランの美味しいイタリアンを楽しみながらチョウさんの活動や思い出をお聞きしました。漆の話、チョウさんのアート作品の話、お酒の話、と話題は尽きませんでした。アートでなければお酒に関わる仕事がしたいという程のお酒好きというチョウさん、流暢な日本語を話されますが日本語上達の秘訣も飲み会だったそうです。特にウイスキーとワインが好きだということでお酒の量も進んでいました。アートとお酒の話に花が咲き、あっという間に時間が過ぎていきました。

これでチョウさんの米山奨学生としての活動は終了となりましたが、引き続きあと1年間金沢美術工芸大学大学院で漆とアートの探求を続けた後、中国に帰国して活動されるそうです。今後のチョウさんの益々の活躍を祈念したいと思います。

(記 浅田 英郎)