過去から学ぶ
地域社会委員長
新保 大志

 この度、地域社会委員長を拝命致しました新保です。金沢RC に入会して月日も浅い私ではありますが、クラブのお役にたてるよう尽力して参ります。幸いにも、委員会メンバーには心強い諸先輩方々がおられます。未経験者である私には、頼れるという安心感の下、しっかりと主体性を持って頑張っていく所存にございます。今年度は、平成24 年より実施してきております金沢市教育委員会への講師派遣事業を継続して実施し、8月22 日に、金沢RC メンバーの山岸晋作会員に「企業改革への取り組み」というテーマで講義をして頂きました。
さて、当委員会では、7月20 日に今年度最初の委員会を開催しました。昨年度の加藤委員長の流れを継承し、次年度以降の事業の検討会を行いました。その検討会でいくつかの提案を出したのですが、ある委員から言われた言葉に、私は頭に雷が落ちたような衝撃を受けました。昔、学校の先生から教わった「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という格言をふと思い出しました。どうやら今の私に当てはまる格言だと思うと、とても顔が熱くなる思いでした。
こんな第一回の委員会の滑り出しを、どうにか諸先輩の助言から、まずは「過去を知り 未来を展望して 前に進もう」ということになりました。また、「ロータリーらしさ」と「金沢文化らしさ」を盛り込んだ事業の検討をしようということになりました。こうなってくると、過去に行われた「蛍の幼虫放流」や「ゴリの稚魚放流」は、まさに理にかなった事業だったということです。私の最初に挙げた提案など愚案にすぎず、今振り返っても全くもって恥ずかしくな
りました。
前途多難な船出となり、どう舵取りをしていけばよいのかますますわからなくなり、頭の中には不安ばかりが浮かんできます。しかしながら、こうなってくると開き直ってやっていこう、という気持ちも少し芽生え始めるものなのですね。この状況で私の心の支えは、RI 会長が選んだ2017 ~ 18 年度テーマ「ロータリー:変化をもたらす」です。この委員会活動に一石を投じ、次年度以降、どんな“カラー”の事業を展開していくことになるのか、だんだん私自身が楽しみになってきました。

 

金沢市教育委員会講師派遣事業~アツい講義~

 先月8月22 日、金沢市教育委員会が毎年開催する「金沢ミドルリーダー塾」に行ってきました。金沢RC の皆様にあまり知られていないことなのですが、このセミナーへ金沢RC より平成24 年から講師派遣を行っております。その講師派遣事業が地域社会委員会の事業活動となっており、また、この事業活動だけであるというのが現況でもあります。
さて、この講義、受講対象者は小・中・高等学校に勤務する35 歳以上50 歳未満の教職員で、各校長の推薦を受けた方々でした。将来、学校運営の中心となって、様々な諸課題を組織的、かつ協働的に取り組み、問題解決ができる教員を育成することを目的として開催しているようです。
昔、私は学校で教わることもままならなかった人間なだけに、当日、講義会場に入った瞬間、静寂が張り詰める空間と受講者の雰囲気に、思わずアレルギーショック症状を起こしそうでした。が、そんな中、山岸晋作会員は、素晴らしい二時間の講義を行いました。
RC 関係者として聴講していた私は、思いもよらず山岸さんの講義に引き込まれてしまいました。おそらく受講していた先生方も、同じことを感じたと思います。「企業改革への取り組み」と銘打った内容は、会社が直面する様々な問題に、経営者の切実な心境と苦渋の決断が交錯する。よくありそうな経営者の講義題材と思うかもしれません。ですが、これは聴講した人にしかわからない、これぞまさに“生きた授業”。人の話を聴いて、久しぶりに目頭が熱くなりました。
山岸さんは、普段こんなアツい部分を微塵も感じさせないクールな男のイメージですが、こういう一面を持ち合わせている山岸さんに私は新たな人間的魅力を感じ、改めて尊敬しました。皆さんにも是非聴いてもらいたい、そんな講義でした。山岸さん、今回は本当にありがとうございました。(皆様、山岸さんに講師依頼をすれば、きっと快く講義してくれると思いますよ)

(記 新保 大志)