金沢の美・技・偉人を訪ねて
美術館・博物館シリーズ No.23
寺島蔵人邸

【寺島蔵人】
寺島蔵人(テラシマクランド)(1777 ~ 1837)は、禄高450 石の中級武士として加賀藩に仕え、改作奉行、大阪借財仕法主付など主に藩の農政、財政方面の実務を歴任。文政7年(1824 年)12 代藩主前田斉広が有能な藩士を抜擢し、教諭方という藩政改革のための親政機関を設置すると蔵人も一員に加えられたが、その年斉広の急死により教諭方も解散した。蔵人は手腕家であると同時に生来、思いやり深く正義感の強い人であったため斉広死去後の藩の重臣の政治に納得がいかず、これと対立し、文政8年役儀指除、天保8年(1837年)能登島流刑となり、その年波乱に満ちた生涯を閉じた。画家としても知られ、王梁元、応養と号し、山水図や竹石図の秀作を多数遺している。

【寺島蔵人邸】
寺島邸の建築年代は、蔵人の祖父にあたる五郎兵衛恵叙が安永6年(1777 年)現在地に邸地を拝領し、邸宅を新築したという記録により、18 世紀後半の中頃と考えられる。江戸時代には南側小路に面して長屋門があったが現在は失われ、家屋も一部縮小改築されているが、現存する家屋、土蔵、土塀は中級武家屋敷の旧態をよく伝えており、家屋に隣接する庭園と共に昭和49 年(1974 年)金沢市指定史跡となり保存されている。1階には13 畳半の座敷、5畳の茶室、文化5年(1808 年)寺島邸を訪れた浦上玉堂が琴を弾いた部屋と伝えられる4 畳の部屋がある。2階8畳の間は蔵人の画室「白雲深処」と伝える。庭園は庭内中ほどの池、蔵人が造らせたといういう三重九輪の塔を中心に広がる池泉回遊式庭園である。この池は水がなく、これに因み蔵人はその書斎を「乾泉亭」と名付け、浦上玉堂が「乾泉」の扁額を残している。
樹齢350 年以上のドウダンツツジの開花の春(4月下旬が見頃、掲載の写真)、新緑の初夏、紅葉の秋、雪つりの冬と四季折々の美しい風情が楽しめる庭と美味しい抹茶を味わいながら、加賀藩で開花した武家文化に思いを馳せてはいかがでしょうか?

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《開館情報》
所在地:〒920-0912 金沢市大手町10番3号
TEL:076-224-2789
開館時間:午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:年末年始(12月29日から1月3日)展示資料の整理等のために必要とする期間
入館料:一般300円、団体(20名以上)250円、65歳以上200円、高校生以下無料
抹茶料:一人につき300円
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(記 豆本 剛)

 

派遣交換学生月例報告 5月分
交換学生氏名 長野 未来
(カナダ)Milton

○健康状態
良いです。

○通学・勉学状況
行きは車で帰りは歩きです。最近すごく暑くて歩きで帰るのは少ししんどいです。帰る途中にスターバックスがあるので週3くらいで通ってしまっています。学校も2週間半くらいです。テスト期間を入れると六月の最後の日までありますが私は一つしか受けないので実際六月の半分しか行きません。ここで学ぶのもあと少しと思って頑張ります。プロムと卒業式はロータリーのカナダの旅行と被っていて行けなくなりました。他の学校のプロムは五月の終わりなのに私の学校は六月の終わりなので行けません。残念です。

○家庭生活に関して
良いです。マザーとファザーは若いのですごく話しやすくて軽い乗りで話しかけてくるので楽しいです。この間マザーと夏服を買いに行ったとき、お会計でいきなり私に払わせてと言われて自分で買うつもりだった服なのに買ってくれました。本当に嬉しかったし感謝しています。ご飯を食べるときは毎日テレビを見ます。と言っても毎日映画です。でも楽しいからいいです。

○ロータリーなどの行事参加に関して
昨日と一昨日にインバウンドとアウトバウンドの最後のオリエンテーションがありました。すごく楽しかったし充実しましたが最後なのですごく辛かったです。旗にサインしたり、今までの事について話したりしました。正直こんなに別れが辛いものだとは思わなかったです。ほとんどのインバウンドはカナダの旅行で会えますが二人の留学生がきません。しかもその人たちは私が一番遊んだ留学生のうちの二人です。本当に寂しくて最後は号泣しました。プレゼンテーションで私たちの毎回のオリエンテーションをお世話してくれたロータリアンの方々に感謝の言葉を言ったりもしました。去年金沢にきていたマディソンにも会いました!すごく嬉しかったです!

○見学、旅行
五月の半ばくらいにお母さんとお姉ちゃんが遊びに来てくれました。久しぶりに会ったので会う前は少し緊張しましたが、会って自分たちだけになってからは喋りたおしました。トロントのホテルに泊まり、一日は私の住んでるmilton に来て、私のロータリークラブの人たちとBBQ をしました。お母さんとお姉ちゃんが来ると知ったときからロータリアンの方々が色々プランなどを考えてくださいました。この旅行の助けをしてくれたのはもちろんロータリアンの方々なので本当に感謝しています。お母さんとお姉ちゃんもカナダを気に入ってくれて嬉しかったです。あとホストファミリーとオタワに行きました。すごく暑くて天気もよかったです。ロータリーのカナダの旅行でまた行くので楽しみです。

○感想、新たに発見したことなど
八日は母の日だったので私の全部のホストマザーにお花をプレゼントしました。突撃訪問で行ったのですごくびっくりしていたけど喜んでくれて嬉しかったです!あと1ヶ月半ほどで私の留学生活は終わります。始まる前は一年は長いなと思っていたけど実際始まってからはもう弾丸のように早かったです。最後のロータリーのオリエンテーションでふと思ったのが、今自分がしていることはものすごく素晴らしいことで普通ではないということです。色んな国の留学生が一つの国に集まって一緒に何かをするということはすごいことなんだなと思いました。私はこの一年で16 ヵ国の友達を作りました。こういった経験も全部ロータリーの皆さんや送り出してくれた親のおかげで出来ているんだということを実感しています。残りは本当に後悔ないようにすごしたいです。帰るまでの週末はもう全部みんなとの予定で埋まりました。もはや同じ日にいくつものイベントや行事や誘われ事が次から次へと出てきてもうパンクしそうなほどいっぱいです。六月の終わりごろからカナダの旅行が始まるので楽しみです。

 

交換学生氏名 米井 真歩
(カナダ)Brantford Sunrise

○健康状態
体調を崩す時が多いですが、良好です。

○通学・勉学状況
5月は用事があったり、体調を崩しやすい日が多かったため学校を休む日が多かったです。だから休んだ日になにをやっていたのか分からなかったので、休んだ次の日にはかなりついていくのが大変でした。しかしそんなときでも友達や先生がフォローしてくれたので、とても助かりました。特にドラマのクラスは私にとって難しいクラスなので、ついていくのがとても大変なのですが、そんな私を毎日のようにクラスメイトのみんなが助けてくれます。最近はワークショップをするのですが、楽しいのもあれば、逆にかなり難しいワークショップもあります。学校生活は今月の6月で終わりです。残りのカナダでの最後の学校生活も精一杯がんばっていきたいなと思います。

○家庭生活に関して
今のホストファミリーはかなり自由なのでとても良いですが、ホストシスターやブラザーがよく友達を連れてきたりするので、リビングに行こうとするとき彼らが居たりするので、正直行きづらいし気を使います。しかもその友達が良い意味で言うとかなり個性的なのでなんか怖いです。しかし今月でこのホストファミリーとはお別れです。いつも私に気を使ってくれたので本当に優しいホストファミリーですし、お別れするのはとても寂しいです。今回も他のホストファミリーと同様になにかプレゼントを作ろうかなと思います。ちなみにこの家族にはネコがいてとても気まぐれな性格ですが、放課後私が帰ってきた後や作業しているとき、この頃よくかまって攻撃をし甘えてくるのでとても可愛いです。このレポートを書いてるときも甘えてくれました。本当に可愛いです。

○ロータリーなどの行事参加に関して
私の留学生活をサポートしてくれたロータリアンの夫婦がお孫さんと一緒に暮らすためにロータリーメンバーから離れてしまいました。本当に私にとってかけがえのない存在でしたのでとても残念です。彼らにとって最後のロータリーの例会で私が留学生活と金沢についてプレゼンテーションをしました。みんなから英語すごく上達したね!と褒められました。とても嬉しかったです。引越しをしたロータリアンの夫婦も素敵なプレゼンテーションをありがとうと言って喜んでくれていました。彼らの新しい生活が素晴らしいものとなるように願っています。

○見学、旅行
4月の最後から5月の初めらへんのゴールデンウィークにかけてお父さんとお母さんがカナダに来てくれました。久しぶりの再会だったので、お父さんとお母さんはどんなひとだったか正直記憶がうっすらだったのですが、会えてとても嬉しかったですし、話が止まりませんでした。トロントとナイアガラの滝そして私の学校へ行ったりととにかく楽しい思い出がたくさん詰まった一週間でした。その2週間後にはずっと行きたかったオタワへホストマザーが連れて行ってくれました。やはり首都なのですこし騒がしいのかなと思ったのですが、実際とても落ち着いた雰囲気で癒されました。

○感想、新たに発見したことなど
カナダに来てからとうとう9ヶ月… そして日本へ帰るまで2ヶ月をきりました。次は出会いの方ではなくお別れが多い月になりました。友達はカナダから離れないでや一緒にいないと寂しいよと言ってくれました。ちなみに学校の友達と会えるのは今月で最後です。こんなにも素敵な仲間に会えたので、彼らには感謝しかありません。一ヶ月後にはまるまる一ヶ月のバスで周るアメリカツアーに参加します。とても楽しみです。そこでまた新しい出会いがあるので待ち遠しいです。残りの2ヶ月も悔いがない楽しい生活にしていきます。

 

第5回 日台ロータリー親善会議

 6月5日、石川県立音楽堂コンサートホールにて、日台ロータリー親善議会が開催されました。オープニングは金沢市素囃子「獅子」の演奏で開会致しました。開会にあたりRI第2610地区ガバナーの柳生好春様より開会の辞があり、その後、祝辞を台北駐日経済文化代表処代表の沈斯淳様、石川県知事の谷本正憲様、金沢市長の山野之義様や歓迎の辞として日台ロータリー親善会議総裁の板橋敏雄様など沢山のご挨拶をいただきました。その後、日本ロータリー近況報告が本会議の議長でRI第2580地区ガバナーの鈴木喬様が報告をされ、台湾ロータリー近況報告は台日國際扶輪親善會副理事長の張國文様より報告をいただきました。次回第6回開催地は台湾の西南部にある高雄市に決まりました。記念講演は「世界ロータリー」と題しRI元会長の田中作次様よりお話をいただき、ポリオ撲滅やRI会長へQ&Aと言う形でお話をされました。第二部として、「ロータリーの会員増強」と題しRI直前会長の黄様よりロータリーを誇りに思い、懸命に努力し、強いクラブを築くこと、ロータリーを愛する会員から成るロータリーであることをお話いただきました。その後、懇親晩餐会に移りご祝儀とし、金沢芸妓連による素囃子「操三番叟」で開宴、ご挨拶はRI第2610地区パストガバナー中尾哲雄様、感謝のお言葉を台日國際扶輪親善會創會理事長の林士珍様、乾杯は日台ロータリー親善会議名誉総裁の前川昭一様よりいただきました。会員の懇親を深める中、金沢芸妓連によるおどり「さわぎ」に魅了さ
れ大いに盛り上がりました。閉会のご挨拶はRI第2610地区パストガバナーの中川可能作様で閉会となりました。参加者約1,200名の運営・お手伝い・ご出席者の皆様お疲れ様でした。

(記 中島 史享)