金沢の美・技・偉人を訪ねて
美術館・博物館シリーズ No.17
金沢湯涌夢二館

 大正時代を代表する詩人画家「竹久夢二」、その妻たまきは金沢出身であり、永遠の恋人彦乃と過ごした地である湯涌は、夢二が懐かしんだ心の故郷でした。金沢湯涌夢二館は夢二と金沢、湯涌との縁にもとづき、彼の業績を顕彰する為に平成12 年に建てられ、今年3月にリニューアル致しました。
金沢湯涌夢二館では現在リニューアル記念特別展Ⅰ「夢二式美人そろいぶみ」が前期( 3月12 日~4月24 日)、後期( 4月29 日~6月12 日) 開催されております。前期には「佐々木正一郎コレクション」を20 年ぶりに一般公開し、後期は富山県朝日町が所蔵する屏風を中心とした肉筆美人画の優品を展示致します。体験コーナーや
ミニシアターなども新たに加わり、幅広い世代に楽しんで頂くことができると感じました。
この機会に、当時「夢二式美人」という言葉を生み、社会現象になるほどのインパクトを与えた竹久夢二の時代を超えた芸術性と人間性にふれてみてはいかがでしょうか。
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《開館情報》
(公財)金沢文化振興財団 金沢湯涌夢二館
所在地:石川県金沢市湯涌町イ144-1
電話: 076-235-1112
開館時間: 9:00 ~ 17:30
拝観料: 一般・大学生300 円、高校生以下無料、団体(20 名以上)250 円、65 歳以上200 円
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(記 馬場 康行)

 

観桜会

 4月6日、恒例となりました観桜会が、創業宝暦二年つば甚において開催されました。当日は、千載一遇の好天に恵まれ、医王山から小立野台地へと連なる街並みを借景に、瞬く間に咲き誇った満開の桜並木を大橋から桜橋に渡る対岸に望みつつ。会員と御伴侶20 名、交換学生2 名を含め104 名もの多くの御参加をいただくに、絶好のお花見日和に恵まれました。
午後6時からの例会を経て、親睦委員会高橋委員の司会で開会しました。にし芸妓衆による「元禄花見踊り」と「さわぎ」が淑やかに披露されると、そのまま降壇、200 畳ひとつづきの大広間を縦貫して「花道を踊り流す」という華やかな展開となり、来場者全員が正に眼前に踊りや表情、しぐさをも感じる艶やかな臨場感に包まれた喝采のオープニングとなりました。
瀬戸会長の冒頭ご挨拶と乾杯による開宴の後、桜を散りばめたおいしい地酒とつば甚さんならでは、趣向を極めた旬のお料理を堪能しました。会員相互に、酒を酌み交わしつつ、芸妓さんを伴にして悠久の歴史に思いを馳せながら、濃密な時間を存分に過ごすことができました。
締括りは、親睦委員会竹内委員長のこの1年を振り返って感謝のご挨拶の後、全員輪になって「手に手つないで」を斉唱、お開きとなりました。懇親を深め、お花見を楽しんだ、贅を尽くした観桜会となりました。

(記 辻 匡)