金沢の美・技・偉人を訪ねて
美術館・博物館シリーズ No.15
石川県金沢港大野 からくり記念館

 私は大野弁吉を知りませんでした。弁吉は非凡な才能に溢れ、江戸時代後期、長崎にて理化学、西洋医学、天文学を習得後、最先端の科学知識を駆使して多くの発明品を開発しました。大野からくり記念館は、大野の地で活躍した弁吉の業績を顕彰し、併せて国内外のからくり機器80 点余りを展示しています。
必見すべきは弁吉直筆の「一東視窮録」です。これは彼の覚え書き綴りで、科学機器の図解、火薬、写真器などの製法、調合、寸法などが記述されたものです。まさにキテレツ大百科です。弁吉は日本の科学・技術が大いに発展していく時代の橋渡し役だったのです。
建物は金沢港の突端に位置します。設計は第二次世界大戦後の日本建築史を代表する建築家の一人である内井昭蔵氏です。海に向かって船出をする銭屋五兵衛の北前船をイメージしてつくられています。しかし、この武骨で温もりのある木造建築は屋外からは見えません。記念館に入らなければこの建築には出会えません。この奥ゆかしさは金沢の魅力にどこか似ています。
私は大野弁吉とからくり記念館が大好きになりました。帰り道、もっと多くの人に大野に来てほしい。弁吉を知って欲しい、この建物を見て欲しい、心からそう思いました。
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《開館情報》
住所:〒920-0331 石川県金沢市大野町4 丁目甲2 番29
TEL:076-266-1311
FAX:076-266-1911
開館時間:午前9 時~午後5 時(入館は午後4 時30 分まで)
定休日: 毎週水曜日
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(記 山岸 晋作)

 

もう一歩やね
辻商事株式会社 代表取締役
辻   匡

 1935 年( 昭和10 年) 発会。伝統ある金沢ロータリークラブに、創立80 周年という貴重な機会に入会させて頂いた。祖父の辻儀重郎が発会メンバーとして写る集合写真を記念誌に掲載いただくことが縁となって、身に余るお誘い。分不相応と思いつつ、お言葉に甘えた。
思えば、大学を卒業後は、自動車メーカーで電気自動車の開発に没頭、情勢混沌にしてU ターン。異業種の家業に入った。建材卸からビルや住宅の外壁、関連する専門工事を生業とするに、繰り返す不況の渦中にあって、青年会議所運動やNPO 活動を通して様々な人、仕事に御縁を頂いた。様々なまちづくりプロジェクトにも参加し、繁華街にも繰り出した。しっとりした伝統文化にも触れた。好奇心ゆえに、自己実現に繋がると正当化。大概の事に身を投じてみた。家が維持する寺町の庭園は文化財と成り、創造的破壊とも言える試金石として自立もした。
今年も、早いもので3月。48 歳の誕生日を過ぎ、入会一年を前に、ふと我に返る。この一年、日常に追われ惰性に甘んじた感が拭えない。仕事の本質を磨き、諸課題に取り組んでいくのは勿論、第3の場へ投企(プロジェクト)しているか。持続的な経済に寄与し、金沢の強みである遊び代の領域まで及ぶような気概と感性を持てているか。
もう一歩やと痛感している。

 

派遣交換学生月例報告 1 月分
交換学生氏名 米井 真歩
(カナダ)Rotary club of Brantford Sunrise

○健康状態
良好です。

○通学・勉学状況
二番目のホストファミリーに変わってから家と学校がとても近いので、登下校歩きです。約3分くらいで着きますが、カナダの寒さには負けるのですぐ体が冷たくなります。fi rst semester の試験はしなくてもよいと言われたので試験は受けていませんが、音楽の授業では歌のテストとミュージカルについてのポスターを描くという課題が出されました。なのでとても楽しく課題をすることができました。次のセカンドセミスターも数学以外の全ては私の大好きな授業ばかりなのでとても楽しみです。(美術、ダンス、お芝居)ただ私の仲良しの友達とは同じ授業が一つもないので寂しい気持ちもありますが、裏を返せばまた新しい友達ができるのかなと思うとわくわくします。

○家庭生活に関して
二番目のホストファミリーに変わってから早1カ月経ちます。最初のホストファミリーとは少し生活習慣や性格は違いますが、とてもノリが良く優しいファミリーです。また彼らも日本の文化にとても興味を持ってくれていて、日本食を食べる機会が以前よりもとても多くなりました。(お箸を使う機会も多くなりました)ホストマザーは家でヨガ教室を開いているので私も健康のためにと思い毎週月曜日に参加しています。今までヨガはしたことがなかったので、少し難しい部分もありますが毎週楽しくみんなでヨガしています。

○ロータリーなどの行事参加に関して
変わらず水曜と金曜のミーティングに毎週参加しています。1月の初め頃にはディスレクトインタビューというものがあり、7090 地区のアウトバウンドの子達が面接をする行事に参加しました。インバウンドの子達も一部参加していました。私たちの地区はアメリカとカナダに分かれていたので私はカナダの方で参加しました。直接面接には関わらなかったのですが、アウトバウンドの子達といろんな話をすることができました。“どの国に行きたいの?”と私が質問したらほとんどの子がヨーロッパ方面に行きたいと答えていたのですが、2人日本に行きたいと答えてくれたので、親近感がわきました。次に会えるのが今週です!アルゴンキン・ハイランズというカナダの北のほうヘ行きみんなでハイキングをします。楽しみですがやはり寒さが厳しいところなので、体調管理には気をつけたいです。

○見学、旅行
試験期間中にトロントに2日間滞在しました。1日目は水族館に行きました。私は生き物を見るのがとても好きなのでルンルン気分で見て回ることができました。また私はペンギンやイルカやアシカ、とてもマニアックな趣味ですが深海生物を見るのが好きなのでもしかしたらいるかなと思い期待しましたがいませんでした。2日目は大きなモールでショッピングをしました。私の住んでいるブラントフォードにもモールはありますが、良いものがあまりないので、とても楽しみにしていました!この頃溜まっていたストレス発散のためにたくさん洋服など買うことができたのでとても嬉しかったです。買った洋服は春物が多いので、春になって着るのがとても楽しみです!

○感想、新たに発見したことなど
カナダに来てから早5ヶ月が経ってしまい本当に時間が過ぎるのが早く感じています。単語力は以前よりもつかみ、リスニングもついてきてみんなの話している内容は細かいところまではまだわからないのですが、大まかな内容はわかるようになってきました。しゃべることも文法はめちゃくちゃですが、慣れてきて今は人と英語で会話することが苦労もありますが、楽しいという気持ちの方が大きいです。ただやはり約半年も経っているのに今のままじゃ怖いなという気持ちもあり焦りも感じています。家族や友達とSkype をしたら自分の日本語の語彙力はあまりないのにさらに下手になった気がします。家族からにも言われました。これは英語に慣れてきたからなのか何なのかはわかりませんが私はそう信じていたいです。