現代のお葬式事情
シオタニ株式会社 代表取締役
塩谷 真一郎

 ご多分に洩れず、現代の医療・科学の段階では人生には限りがあります。(当たり前の事ですいません。)と言うことで今日は避けては通れない昨今のお葬式事情についてひとつ。
昨今、死亡人口の継続的な増加とともに様々な場面で取り上げられる機会が多い業種になってきました。例えば、従来は経済産業省の統計でも「サービス業」の中でも「その他」と大きく一括りでしたが、最近では「葬儀業」という分類ができてしまいました。また、今年に入ってからTV ドラマでも葬儀屋の息子のドラマが始まったり遺品整理のドラマがあったりしている上に、出版関係のマスコミでの露出も一昔前と比べると増えています。5年ほど前には「おくりびと」の映画があったりもしました。
大都市を中心に異業種からの参入(?!)もぽつぽつとあります。3年前からは某大手小売りのように祭壇も霊柩車もセレモニーホールも持たずに、全て外部委託と言う所も出てきています。もっとも都内では元々そう言うピンハネ業者の割合がかなり多く・・と言うことでその小売大手さんもそういう参入のしかたになったのだと思っています。東京・大阪・名古屋の3大都市圏を中心に「顔が見えにくい」HP や前述の企業のような形態の受注が増えているというのが最近の事情です。
そこで、次代として最近は「葬儀の事前勉強会」と言うものが全国的に人気?!を博しています。ある程度の人口の都市で開催すると一度でかなりの方が参加されます。因みに金沢では昨年の10 月に開催され140名程度の参加がありました。皆さんも何かの機会がありましたら…。と言う事で今日はこの稿は閉じさせていただきます。

 

 

自然栽培体験記 パートⅠ

 皆さんはあの「奇跡のリンゴ」の木村秋則さんをご存知でしょうか。現代農業の常識を超えて、農薬や一切の人為的な肥料を使わずに、本来ある自然の力を活かして農作物の栽培に成功した人です。私は仕事柄医療について強い興味を持っていますが、進歩すればするほど奥が深くなっていく医療と同様なものを、木村さんの著書を通じて農業に対して感じていました。
きっかけは平成22 年の秋に羽咋市とJA はくいが「木村秋則 自然栽培実践塾」を企画し、土日2日間年6回の塾生を一般公募したことにあります。テーマはお米でした。参加している多くの農家と余りに知識に差がある。そこで思い付いたのが、同時進行で実際に米を作ることです。田んぼは母の実家が名義だけ持ち、知り合いに耕作委託している僅か一反(10 アール) ばかりのものです。ただ現実問題として今の稲作には農機無しでは何も出来ません。それを解決してくれたのがJA の機械作業委託です。機械を必要とする全ての作業を依頼しました。耕起、あぜ塗り、代掻き、苗の準備、田植え、稲刈り、収穫後の乾燥、籾摺りでそれ以外が私の仕事です。それは水の管理と除草です。プロの農家はそれが一番大変だと言う割には、内心これは楽勝かなという思いがありました。

(記 冨木 隆夫)